COLUMN

マンション騒音トラブル 根本原因と対策まとめ

騒音問題の難しいところ

人によって感覚が違う!

これは本当に厄介な問題です。風鈴の音がうるさくて騒音トラブルになったなんて話、以前テレビでもやっていましたね。自分にとっては素敵な音色でも、人から聞くと騒音となることもあります。風鈴の例はちょっと世知辛い感じもしますよね。。。

それから、電車の中でイヤホンから漏れるシャカシャカ!あれは本人以外は騒音ですよね。シャカシャカ音を隣で楽しんでノリノリになってる人なんて見たことないです。同じ音楽を本人の方がよっぽど大きな音で聞いているはずなのに、小さな音でシャカシャカ聞かされる周囲の人にとっては、れっきとした騒音なのです。

そう、同じ音を聞いているはずなのに、聞かされる側にとってはとても苦痛になってしまうという難しい問題が騒音問題です。

特に都市部では家族間での近隣の付き合いがあまりありません。騒音を出している相手方が誰なのかもわからないと、顔が思い浮かばないわけですから、音だけがひたすら気になって不快になるということのようです。

 

騒音の種類は3つ!

空気伝搬音

読んで字のごとく、空気を伝わって聞こえてくる音です。わかりやすいのは人間の声ですね。

他にも、屋外から聞こえてくる救急車の音、オーディオから流れる音楽や楽器の音などです。

軽量衝撃音

スプーンを落とした時が代表的です。硬いものと硬いものがぶつかると高い音が発生しますね、あのイメージです。

他にも、椅子をひくときの「ガガガッッ」という音も問題になることが多い軽量衝撃音の一つです。

重量衝撃音

代表的なのは、子供が飛び跳ねる音です。「ドシン」という響く音なのが特徴です。後述しますが、一番厄介な音ともいわれています。

ちなみに

主に上の3つに分類できますが、音は非常に複雑なものです。単純にどれかに割り切れるわけでなく、複合的に絡み合っているものだとご理解ください。

例えば楽器の音一つとっても、トランペットのような楽器は単純な空気伝搬音です。一方でピアノの音は、弦が弾かれて出る空気伝搬音のほかに、ピアノ本体から伝わる振動が、コンクリートに伝わる「重量衝撃音」の要素も兼ね備えています。

それぞれに対策が異なりますので、やみくもな対策をせず、[keikou]原因ごとに対策することが重要[/keikou]です!

では、原因ごとの対策を紹介します。

 

空気伝搬音対策【窓・壁】

窓対策はインナーサッシ

窓は、光を取り入れるというプラスの面のほかに、建物を構成する壁、床、天井などの要素の中で、最も音を通しやすいとされています。それはガラス自体が薄い材質であることと、窓は開閉できるものなので、わずかな隙間があることが理由です。

LIXIL(リクシル)HPより

例えばあなたのマンションの目の前に電車が通っている場合、インナーサッシ(内窓)を設置することで、外からの音をカットすることができます。

代表的なインナーサッシのメーカーです。インナーサッシというと、断熱に着目されがちですが、防音効果も高いです。

 

 

壁の遮音

たとえば隣の子供の声がうるさいとか、自分の趣味がオーディオで、ヘッドホンではなくて大きな音で音楽を聴きたいというときは、窓だけでは対策が不十分です。その場合は壁の遮音対策を考える必要がありそうですね。

対策方法は多岐にわたります。また、どの程度遮音したいのか、というレベルによって対策が大きく異なりますので、今回は概要のみお伝えします。隣の部屋からの音を遮断したい。または自分が出す音を隣に伝えたくない。という場合には、比較的簡易な方法として、遮音建材を壁に施工することをお勧めします。

この時、壁の遮音で注意するべきことは、床から天井まで、みっちりと隙間なく遮音することです。

特に注意して欲しいのが、天井裏と床下です。図をご覧ください。

冒頭でお話ししましたが、騒音を遮音することの難しさは、人によって感覚がちがうということです。際限なくお金を掛けて、防音壁に使う建材を大量にすれば、それだけでも遮音の効果は高くなるでしょう。しかし、予算との兼ね合いもあります。

どの程度の音まで許容できるのか、という部分を検討し、それに合った工事をすることが求められますね。

 

 

軽量衝撃音対策 【床】

軽量衝撃音は、その性能によって、LL-○○というように、使用される製品ごとに性能が定められています。

数字が小さいほうが性能が高く、2018年現在では、LL-40、LL-45を使用されるケースが一般的なとなっています。

昭和50年代~平成5年くらいまでのマンションでは、LL-50やLL-55という、現在と比べると遮音性能が低い床を使用しているケースもあります。また、マンションの独自ルールである管理規約に、「リフォームする場合は遮音性能をLL-○○以上とする」というようなルールが決められているケースもあります。

これらは、自宅または購入しようとしているマンションの、現在の床性能と、定められているルールをマンションごとに個別に調べる必要があります。

もちろん、一般の方が独自に個別で管理会社に問い合わせるなどして調べても良いのですが、非常に専門的なことなので、新築時の図面を見てもわからないと思いますし、管理会社でさえ正確に把握していないことも多々あります。

同じく、不動産会社の普通の営業マンも、この辺の知識はあまりありません。

調べてもらうのであれば、信頼できるリフォーム会社の担当者が良いでしょう。リフォームの専門家にとっては、普段の仕事で常に付きまとう一般的な話なので、すぐに調べて答えてくれると思います。

 

マンションを新築する際に、天井の高さのことや排水経路のことなど多岐にわたって検討しますが、その一つに床の構造があります。床の仕組みのことは、話すと長くなるので別記事にて紹介しますが、大きく分けて2通りあります。

システム床(置床工法)で軽量衝撃音を対策する

万協フロア HPより

コンクリート床の上にこのようなゴム付きの脚を大量に設置している場合です。もともとの状態がこれであれば、リフォーム後もこのシステムを採用する必要があります。現在の仕様では、LL-40の数値が簡単に出せる上に、表面材の種類を選ばない点がメリットとなります。

例えば、フローリングのほかに、塩ビタイルやCFシート、さらにはタイルや大理石を仕上げ材にすることも可能です。脚の部分で遮音性能を確保しているため、仕上げ材はなんでも選べるというわけです。

 

直床用 遮音フローリング

クッション材がついたフローリングです。コンクリートに直接貼るため、[emphasis]直床[/emphasis](じかゆか)用といいます。

近年ではタイル調のフローリング(本物のタイルではないですよ)もあり、デザインの幅が広がっていますが、無垢材の製品がない、好みのデザインが無いなどのデメリットのほか、歩いた時にフワフワした感覚があることが特徴です。

LL-40、LL-45が一般的に使用されますが、LL-40の方が高性能な分、歩き心地もフワフワしています。

この感覚が嫌いな人は結構います。ショールームで確認をお勧めします。

また、現在お住まいのマンション、または購入予定のマンションが遮音フローリングを採用している場合、条件を満たせば、システム床に変更することも可能です。その際は天井の高さが低くなることを考慮する必要があります。

あと、勘違いされやすい事があります。遮音フローリングは、システム床の上に使用されることはありません。どちらかを採用します。同時に採用してもメリットはありません。

 

【大事】これは自分が出す音の対策です!

[keikou]軽量床衝撃音対策については、いずれも自分が出す音に対しての対策です。[/keikou]

例えば下の家のテレビの音がうるさい、ということがあっても、床の性能を高めても意味がありませんのでご注意を。

階下の音の対策には、階下側での対策が必要なケースがほとんどです。

また、「システム床だから遮音性が良い」、とか、「直床用遮音フローリングはうるさいから嫌だ」といった声を聞くことがありますがこれは間違いです。

システム床も直床用フローリングも、同じLL-○○という数値で比較する以上、遮音性能に違いはありません。

 

重量衝撃音対策【床】

冒頭、厄介な騒音といいましたが、実は抜本的な対策方法が無いのがこの重量床衝撃音なのです。

重量床衝撃音は、子供が跳ねる音のように、構造躯体を直接伝わって響く音です。

構造躯体の性能自体が、遮音性を決定していると言われています。

対策をするとしたら・・・・・

床コンクリートを厚くする

⇒無理ですね。[keikou]リフォームでは無理です。[/keikou] [keikou]重量衝撃音は、コンクリートスラブの厚さが最も影響します[/keikou]。あとからリフォームで厚くできれば良いのですが、マンションの場合、マンション全体での荷重を検討する必要もありますので、コンクリートを厚くするわけにいきません。つまり、新築時の性能をさらに良くすることはできず、その後の抜本的な対策が難しいのです。

こればかりは、マンション購入時に、スラブの厚さを確認するとか、可能であれば実際に住んでいる人に話を聞くなどしないとわかりません。

⇒マンションの選び方のポイントの一つとして、スラブの厚さについて言及しますので、別記事をご覧ください。(準備中)

 

心理的対策

すでに騒音トラブルになってしまっている場合は、技術的な解決法で騒音の伝わり方を軽減することが優先されますが、まだトラブルになっていない状況であれば、今よりもちょっと近所づきあいを多くするとか、お互いのことを分かり合うことも必要ではないでしょうか。

音の原因がわかるだけで、今まで気になっていたものが気にならなくなることもあります。

 

事例 体験談!

道路の音がうるさい!

⇒マンションの正面の道路が坂道で、アクセルいっぱいで車が登っていくため、騒音になやまされているお客様がいました。窓からの騒音の侵入に対策を一本化し、インナーサッシを取り付けることで騒音の改善が図れました。

ピアノ教室を開きたい!

⇒自身が音を発する側のお客様です。窓だけの対策では不十分で、カラオケルームのような防音室を、マンションの中に作る工事を実施しました。コンセントの隙間一つとっても、非常にシビアな正確さが求められる工事です。

下の階からうるさいと言われた

⇒何を隠そう、私自身の体験談です。まだ結婚したばかりの頃のこと。某大手ハウスメーカーの賃貸住宅でした。

子供もおらず、特に騒いでいる実感が全くないのですが、たびたび足音を指摘されたのです。

指摘される側も非常にストレスがたまるということが良くわかりました。

賃貸住宅で対策工事をするわけにもいかず、、入居後半年も経たずに引っ越しました!

賃貸の場合は、引っ越せば解決という大きなメリットがあります。所有物件の場合はそうはいきません。対策工事についてよく考えてみてください。

まとめ

騒音対策は、騒音の原因ごとに対処法が全く異なります。専門的な話ができる業者に依頼をしましょう。

また、賃貸にお住まいで騒音にお困りの方、、引っ越すのが一番です。近隣トラブルで怖い思いをするくらいなら、思い切って引っ越すことを検討してみてください。

少々、身も蓋もない終わり方になりましたが、いかがでしたでしょうか。参考になれば幸いです。

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